料理全般に幅広く使われる卵ですが、意外と理由も分からず使っていたりします。
卵黄と卵白にはそれぞれ違った効果があり、理由を理解することで、料理も上達していきます。比較的、安価で栄養価も高いので、活用の方法を覚えていきましょう。
今回は卵料理ではなく、卵の性質を利用した料理をご紹介していきます。
卵の性質
まずは、卵の性質からご紹介していきます。
大きく分けて三種類あります。
乳化性
これは卵黄に含まれるたんぱく質の一種「レシチン」の効果です。
レシチンは水溶性の食材と脂溶性の食材を中和させる効果があります。
代表的な例は「マヨネーズ」です。
本来、「酢」と「油」は混ぜても分離してしまいますが、卵黄が入る事で、しっかりと混ざります。
これが「乳化性」を利用した方法です。
熱凝固性
この性質は卵が熱により、固まる性質を利用する方法です。
料理には幅広く利用される方法であり、卵料理はほぼこの性質を利用したものが多いです。
代表例は、「茶碗蒸し」「カスタードクリーム」「プリン」などです。
卵液に熱を加えて、固める料理に利用されます。
気泡性
こちらは、卵白のタンパク質を利用した方法です。
泡立てて、「メレンゲ」にし、お菓子やケーキなどに使われます。
気泡は表面が空気にふれ、硬くなるため泡が消えにくくなり、焼いてもふっくらと仕上がります。
以上の3点が卵の性質です。
続いて、代表的な料理でなぜ卵を使うのかをご紹介していきます。
ハンバーグに卵を使う理由
日本のハンバーグは、合挽肉を使われる事が多いです。そこに炒めた玉ねぎを入れると、つながらずボロボロになってしまう事があるので、乳化性を使いつなぎ、形を整えやすくします。
また、熱が入る時にタンパク質が凝固することにより、肉の旨味などの流出を防ぎます。
これにより、切った時に肉汁が溢れてくるのです。
海外のように、牛肉100%で作る場合、卵を使わないので、ふっくら柔らかいハンバーグにはなりませんが、肉本来の味わいが感じられます。
卵を使ったハンバーグは日本独特のようです。
練り物に卵白を使う理由
かまぼこやさつま揚げなどの練り物にも卵白はよく使われますが、とても大切な役割を担っています。
ここで使う卵白には特殊な効果があります。
タンパク質の分解を止め、粘りや弾力を強くする効果です。
フレッシュな魚を使えば、使わなくても大丈夫ですが、すでにすり身になっているものを使って作る場合は、必要です。
練り物に関してはこちらを
まとめ
そのまま食べても美味しい卵ですが、料理で使うことにより様々な力が発揮されることがわかりました。
ここに書いた例は一部ですが、性質を理解しておくと、卵をどう使えば良いかがわかると思います。
そして、卵の力に感謝ですね!
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