前回に続き、揚げ物をテーマにしていきます。
今回は、何のために衣をつけたり、粉をまぶしてあげるのか?
唐揚げは、小麦粉と片栗粉どちらが良いのかを、説明していきます。
前回の記事はこちら
初めての方は前回の記事から見て頂いた方が、分かりやすいかと思います。
それではまず、何のために衣をつけるかについてです。
衣の考え方
前回の記事でもお話ししましたが、高温の油に食材を入れる事で、表面が硬化し、中が蒸される、と言う事ですが、衣をつける事によって、食材の表面ではなく、衣が硬化し、食材そのものが衣の中で蒸されることになります。
そうすることによって、揚げ物特有の、『外はサクサク、中はジューシー』な食感になり、美味しく感じる訳です。
ただ、これには揚げ加減を身につけないといけません。
揚げ加減
揚げ物だけでなく、料理をするうえで肝となってくるのが、【火入れ】です。
レシピを見ながら作っても、火入れの感覚をつかんでないと、なかなかうまくいきません。
一旦、揚げ物の加減に戻すと、どうなったら完成と言う目安はあります。
- 浮いてくる
- 箸で持った時に振動が伝わってくる
- きつね色になったら
- 音が変わってきたら
と言うのは聞いた事があるかもしれません。
ただ、これはあくまで目安です。
食材によっては浮いてこない物もあるし、振動も微妙だったり、きつね色ってよく分からないですよね。
最初は、予備で多めに揚げておき、これくらいで揚がったかな?と思ったものを切ってみるのが一番分かりやすいです。
もう少しで火が通りそうな感じの場合は、余熱で入るので、油から上げてください。
その時の状態を覚えておいてください。
今揚げている食材が、油の中でこんな感じになったら、火が通るのかを理解する事が大切です。
何度か経験すると、上記の目安も理解出来てくると思います。
衣をつけて揚げると、素揚げの時よりも余熱が逃げずらくなります。
大きい食材や、冷凍から揚げる時は、この余熱をうまく使い、2度揚げを駆使することによって、うまく火入れすることが出来ます。
2度揚げ
2度揚げの考え方は、中心まで火の通りにくい食材を、加熱を止めて、余熱で火を通す。
と、イメージしておいてください。
要するに、大きい食材を中心まで火を通そうと加熱し続けたら、外側は水分が飛び過ぎて、カチカチになるか、焦げてきてしまいます。
それを防ぐ為に、一度油から上げ、放置します。
衣がついてると、外に熱を逃がしにくくなっているので、中は加熱しなくても蒸されています。
表面の温度が下がってしまうので、最後に軽く油に入れたら完成です。
これが2度揚げの考え方です。
続いて、小麦粉と片栗粉についてです。
小麦粉と片栗粉どちらがいいの?
結論から言うと、どちらでも大丈夫です。
何が違うかと言うと、揚がった時の食感が一番大きな違いです。
小麦粉の場合、『カリッ』という感じではなく、『サクッ』というイメージです。
少しわかりにくいですね。
ただ、小麦粉自体に旨味もあるので、味としては美味しくなります。
素材自体が少し食感があるものに向いています。
例えば、軟骨や骨せんべいなどには、小麦粉の方が合うでしょう。
片栗粉は、『カリッ』のイメージです。
唐揚げなどで、カリッとさせたい時はこちらがおすすめです。
ブレンドする事もできるので、お好みに合わせたブレンド方法を開発してみるのも、ひとつの楽しみです!
まとめ
揚げ物も加熱調理のひとつの手段です。
なので、他の加熱調理と考え方は一緒です。
違う点は、高温で調理でき、衣をつけられる。事です。
それによって、余熱で火が通りやすくなり、短時間で調理できると言う事です。
やっぱり揚げ物の、外はサクサク、中はジューシーはいいですよね!
こつをつかむまでは時間がかかるかもしれませんが、慣れると難しい事ではないので、失敗を糧にして、挑戦していきましょう!
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