「揚げ物って難しくて手間だな~」と思いますよね。
いざ作ってみたら、火を入れ過ぎて固くなったり、温度が低くてベチョっとしてしまったり。
それを防ぐための「二度揚げ」なのですが、よく唐揚げのレシピなどを見ると、「二度揚げすると美味しくなる。」と書いてあります。
でも、「いったい何のため?」と火入れの仕組みがわからない人はわからないですよね。
料理によっては、二度揚げしない方が良いものもありますし、ただ何となくやってもあまり効果がありません。
方法が分かれば、普段の唐揚げや他の揚げ物も上達し、揚げ物が美味しく作れるようになります。
今回は、二度揚げの方法を説明していきますが、そのためには「余熱」を理解しないと使いこなせないので、まずは「余熱」について説明していきます。
二度揚げを理解するための余熱の考え方
大抵の人は余熱自体の意味は理解していると思いますが、料理では余熱の感覚を掴むことが非常に大切になってきます。
揚げ物だけだなく、火を通す作業をする料理全般に精通します。
余熱とは、加熱を止めた後に物体に残っている熱のことです。
この残った熱で加熱することなく、食材に火が通っていきます。
この余熱がある状態で半分に切ってしまうと、外気にさらされてしまうので、余熱の力が一気に弱まります。
では、なぜ余熱の力を使うのかと言うと、加熱しながら厚みのある食材を中心まで火を通そうとすると、外側が常に加熱されてしまうので、火を通し過ぎてしまい、固くなったり、焦げてしまいます。
そこで、加熱を止めて余熱の力を使う事で、中心と外側の温度が近づいて均等に火入れが出来るようになります。
これが余熱の考え方です。
では、なぜ二度揚げする必要があるのかと言う疑問が沸きます。
次に詳しく説明します。
二度揚げする理由
余熱で中心まで火が通れば問題ないのでは?
と、考えてしまいますよね?
でも、皆さんが揚げ物、特に唐揚げの美味しい食感って「外がカリッと中がジュワー」だと思います。
余熱をちゃんと利用すると、放置しておくだけで中まで火が通ります。
ただ問題は、火が通ると言うことは、水分が抜けます。
放置して、余熱で火を通すと、中の水分が外側に出てきてしまい、衣がしなッとしてしまいます。
そこで最後にもう一度揚げる事で、外側の水分を飛ばし、カリッと仕上げることが出来るのです。
これが二度揚げをする一番の理由です。
それでは次に具体的な方法を説明します。
二度揚げの方法
余熱と二度揚げの考え方を理解したところで、具体的にどうすれば良いのかという所を説明していきます。
唐揚げを例にすると、よく見かけるのが「160~170℃の油で4~5分揚げ、一度油から上げ190~200℃でもう一度揚げる」と言うのがけっこうあります。
正直、ここまで油の温度を正確に調整するのは手間ですし、難しいですよね。
慣れていない人が油を200℃まで上げるのは、少し危険です。また、サイズも違うと時間も変わります。
なので、一度目も二度目も同じ温度で揚げていきましょう。
目安は180℃です。
・下味をつけた鶏肉に片栗粉をまぶし、揚げていきます。
・少し浮いてきたら一旦上げます。
※完全に浮くまで揚げるとその時点でほぼ中心まで火が通ってしまうので注意
・5~6分ほど放置します。
・再度油に入れ、揚げていきます。
※放置している間に余熱でほぼ中心まで火が通っているので、外側をカリッとさせるためなので、1分程で大丈夫です。
以上が二度揚げの方法です。
この方法は厚みのある食材を揚げる時に使います。
したがって、薄いものを揚げる時には、一度で十分火が通るので二度揚げは揚げ過ぎになってしまう可能性があるのでやめた方が良いかと。
まとめ
二度揚げについては理解できましたか?
特に難しい事ではないので、やる価値はあります。
むしろ、余熱で勝手に火が入り、最後に揚げる事でカリッとなり中はジューシーになるので簡単に美味しく作る事が出来ますね。
何度かやると自分なりにコツも掴め、他の料理でも応用できるので実践してみてください。
後は味付け次第です。
次回の予定としてはぶれない唐揚げの下味の決定版を紹介する予定なので、楽しみにしておいてください。
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