秋口になると、旬を迎える食材が多くなってきますが、今回はそんな中でも意外と家庭で使うには手間と思いがちな「レンコン」について説明していきます。
通年出回っているので、あまり旬のイメージは沸かないかもしれませんが、9~10頃に収穫がはじまります。
鮮度の良いレンコンはきれいな白い色で、あくも少なく、生でも食べられます。
また、皮も乾燥していないため、皮ごと料理出来るのが特徴です。
実際、料理で使おうと思い調べてみると、カットした後に「酢水にさらす」と書かれている事が多いですが、本当に必要なのか?と言う疑問が生まれてきます。
結論から言うと、「料理によって」が正解です。
それでは、少し詳しく説明していきます。
レンコンを酢水にさらす理由
一番大きな理由は「変色防止」です。
レンコンなどの「あく」の強い根菜は、切り口が空気にさらされることで、変色していきます。
それを防ぐには水にさらすことが効果的です。
では、なぜ酢をいれるのか?
それは、酢の成分が、レンコンの成分の「ムチン」と合わさることで、でんぷん質の働きを止め、歯切れが良くなり、「シャキシャキ」の状態を維持できるからです。
逆に酢を入れないで、水にさらした場合は、芋のような「ほくほく」感が出てきます。
サラダやきんぴらなどの「シャキシャキ」の食感を残したい料理には酢水.
「ほくほく」した食感を引き出したい、筑前煮などには水にさらします。
水や酢水にさらす時間
では、どれくらいの時間をさらせば良いのか?
ついつい長時間流水にさらしてしまいますが、変色の原因と言われている「あく」も栄養の一種です。
「ポリフェノール」の一種が酸化することで、変色が起きます。
長時間水や酢水にさらすことで、水溶性の栄養はどんどん水に流出してしまいます。
それにより、本来の味と栄養が抜けてしまうわけです。
そのため、変色を防ぎつつ栄養を大量に流出させないためには、さらす時間は「5分程度」が理想的です。
また酢水の場合の酢の量は
レンコン200gに対して水2カップ、酢小さじ1杯
が目安です。
味をつけるためではないので、酢の入れ過ぎには注意しましょう。
レンコンの選び方
実際、新鮮なレンコンはあくが回ってないので、あく抜きをほとんどしなくても問題ありません。
では、そのレンコンはどうやって見分けるかです。
簡単に説明します。
・皮がきれいで白に近い色をしている。
・節と節の間で切られていない。
・重量感がある。
以上の3点です。
新鮮なレンコンは、皮もきれいです。時間が経つにつれ、中と同じく変色してきます。
皮が乾燥しているのも時間は経っていると考えられます。
節の途中で切られていると、切り口から酸化してしまいます。
逆に切り口がきれいなのであれば、同じロットのものだと考えられるので、その近くの切られていないものを買うのも手かもしれません。
重量感は、やはり時間を置くと水分が抜けてくるので、その確認です。大きいのを選ぶという訳ではなく、1個のレンコンに対しての考え方です。
レンコンの切り方
どうしても輪切りで料理してしまう事が多いと思いますが、切り方を変えるだけで、今までと全然変わってきます。
・輪切り・・・ホクホクした食感
・乱切り・・・味が染みやすく、煮物向き
・縦切り・・・シャキシャキした食感
意外と縦切りは使わないかもしれませんが、繊維に沿って切るため、食べる時に繊維を断つわけなので、火を通しても「シャキシャキ」が残ります。
きんぴらなどで使っても、見た目も味も今までとは変わってくるので、ぜひ試してみてください。
まとめ
今回は主に酢水にさらす理由について説明しました。
おさらいとしては、酢水にさらすことで、変色を防ぎ、食感を残す。
また、長時間さらさず、酢は少量入れる。
と言う事ですね。
そして、料理によっては、酢を入れなくても良い事です。
レンコンは少し手間だと考えてしまいますが、意外とレパートリーも広く、特に旬のレンコンは、生でも煮ても焼いても揚げても美味しいです。
また、栄養も豊富なので、旬の時期には是非食べましょう!
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