よくみそ汁を沸騰させると、風味が抜けて美味しくなくなると聞きますが、それだけではなく、発酵食品特有の栄養も死滅してしまいます。
せっかくの栄養を死滅させてはもったいないので、適正温度をおぼえましょう。
それではまず、味噌の栄養についてです。
味噌の栄養
味噌の原料は大豆ですが、大豆自体も栄養豊富な食品です。
ただ、発酵させ、味噌にすることによりさらに栄養価が上がります。
発酵により、アミノ酸やビタミン類が生成されます。
大豆のタンパク質は有名ですが、消化吸収が悪いというのが問題点です。
発酵させて味噌に加工することにより、タンパク質が酵素により分解され、6割が水分に溶け、4割がアミノ酸になります。
そして、炭水化物がブドウ糖に分解されることにより、大豆を食べるよりはるかに消化吸収が良くなるわけです。
さらに、発酵により免疫力を高めるために必要な酵素と乳酸菌が生成されます。
沸かしてはだめな理由
発酵により生まれた、酵素と乳酸菌が死滅してしまうのが理由です。
熱に弱く、なんと50℃から死滅が始まります。
作り方などを見ても、「沸騰直前に火を止め、味噌を溶く」と見ますが、これでは酵素と乳酸菌ががほぼ死滅してしまいます。
味の観点から見ると、問題ないのですが、せっかくの貴重な栄養がもったいない気がしますね。
栄養を考えたみそ汁の作り方
でも、実際50℃のみそ汁ってぬるい気がしてあまり飲みたくないですよね?
そこで50℃から死滅が始まりますが、60℃ですとまだすべてが死滅するわけではなく、そこまでぬるくは感じません。60℃を目指して作りましょう。
作る工程です。
- 火が通りづらい食材は先にだしに入れ、火を通しておく。
- 60℃まで温度を冷まし、味噌を溶く。
- 味噌を入れると温度が下がるので、60℃まで加熱する。
以上です。
これにより、みそ汁による体への効果が相当上がるので、覚えておきましょう!
まとめ
味噌には他にも、がんや生活習慣病のリスクを下げたり、老化防止の効果があったりと、様々な効果があると言われています。
そしてみそ汁の場合は、野菜や海藻類を入れる事により、他の栄養素を一緒に摂ることが出来る古くから日本に伝わる素晴らしい料理です。
せっかくなので、栄養を高めて健康的に摂取するために60℃で作りましょう!
コメント