「料理人」と「料理研究家」には決定的な違いがあります。
どちらが「すごい」とか「偉い」と言うことではありません。職業としての大きな違いがあります。
一番の違いは、対象相手です。
それでは説明していきます。
料理人と研究家の違い
ちなみに、どちらも「自称」です。ここまで出来たら料理人と言う明確なものはありません。料理研究家も同じです。
料理人の仕事
基本的に料理人は、完成した料理をお客様に提供し、お代をいただいくことを前提としています。
様々な業態がありますが、料理の工程よりも完成形が求められます。もちろん、美味しく提供するためには、過程も大切にはなってきます。
そして一度に何種類かの料理を作るための、どこまで仕込んでクオリティを落とさずにスピーディーに提供できるかなどの、オペレーションを考え実行していきます。
料理を作って食べてもらうことが、仕事の主な内容です。
料理研究家の仕事
料理研究家は、作り方やレシピを紹介します。
問題は、レシピなどをただ紹介していても収入は入りません。
テレビに出演したり、出版やネットを使って広告収入がないと「本業」としてはなかなか成り立ちません。
なるのは簡単ですが、この仕事で生計を立てられて本業としてやっていける人間は少ないです。
誰でも簡単に美味しく作れる作り方を、考え、紹介する。さらに話題性や紹介の方法も考えていかなければならない、難しい職業です。
違いのまとめ
両者の違いを分かりやすく伝えると、
・料理人→完成した料理を売る
・料理研究家→作り方を売る
完成を売るか、工程を売るかの違いですね。
ただ、料理研究家は直接ではなく間接的に収入が入ります。
どちらも頭も体も使う、大変な仕事です。
料理人と板前の違い
おそらく一般的にはあまり気にならない所ではあると思います。
「板前」と聞くと少し古臭く感じるかもしれません。
一般的に「料理人」は大分類のイメージです。
そのなかに、「板前」「コック」などがあります。※確実な定義はないので、経験に基づいたイメージです。
「板前」とは、調理師会や有名な和食店などで修業した人が使います。(こちらも自称です)
そのため、和食に対して非常にプライドを持っている方が多く、「料理人」とは自分の口からあまり言いません。
「板前」と自分で語れる方は、しっかりと修業され、それだけの自信があると言うことです。
まとめ
正直、食べる側からしたら、美味しければ呼び名なんてどうでもいいと感じてしまいますが、美味しい料理を提供するには、努力も必要だし、周りから認めてもらわないと、料理開発しても、採用されずに提供すらできないで終わってしまいます。
それを繰り返し、自ら「料理人」や「板前」と呼ぶので、簡単ではありません。
そして「料理研究家」も簡単になれますが、その先が非常に難しい職業です。
いずれにれよ、日々の努力なしでは成り立たない職業です。
大勢の人に「美味しい」を伝える大変さが少しでも理解していただけたら幸いです。
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