高級なお肉が手に入り、いざステーキにしてみると、思ったより硬くがっかりした経験を持つ方もいると思います。なぜ硬くなるかを理解していると、対処法もわかり、柔らかくすることができます。
それでは、肉が硬い原因からご説明していきます。
肉が硬い理由
肉が硬くなってしまう一番は「タンパク質」が原因です。
タンパク質は熱により、固まります。
それにより、硬く感じるわけです。
特に鮮度が良いと、タンパク質が多く、ただ焼いただけでは、逆に硬くなってしまいます。
もう1点は加熱しすぎて、水分が飛び過ぎてしまう事です。
それによりパサつき硬く感じます。
分かりやすい話し、肉を柔らかくするには、タンパク質を分解する事と加熱の仕方です。
それでは、その方法をご紹介していきます。
肉を柔らかくする方法
何種類かありますが、食材を使う方法もご紹介しますが、その時期に手に入りやすいものを使うことをお勧めします。
パイナップル
パイナップルや一部のフルーツの酵素には、タンパク質を分解する作用があります。
刻んだパイナップルに漬けたり、一緒に焼く事で効力発揮します。
ステーキなどで、パイナップルが一緒にある理由がわかりましたね。
玉ねぎ
玉ねぎもパイナップル同様の酵素があり、同じ効果があります。
すりおろした玉ねぎに15分程漬ける事で、タンパク質が分解されます。
舞茸
舞茸も同様の効果です。
茹で汁などに漬けると、柔らかくなります。
茶碗蒸しに舞茸を使わないのは、これが理由です。
麹
塩麹など麹も同じ酵素があります。
こちらは塩分が入ってしまうものもあるので、用途を考えて使用してください。
その他の方法
物理的な方法
これは叩いたり、繊維を切る方法です。
もちろん効果はあります。
他の方法と組み合わせるとより効果が上がります。
PH値を傾ける
肉のPH値はPH5で弱酸性です。
この数値が一番保水性が弱いそうです。
そのため、この数値をどちらかに傾けることで、水分が抜けにくくなり、パサつきを防げるわけです。
具体的には、コーラや炭酸水に漬けたり、ヨーグルトや牛乳に漬ける方法です。
こちらも他の方法と組み合わせることで効果が上がります。
火入れの方法
ここまで上手く出来ても、火入れを失敗すると台無しになってしまいます。
焼き加減はお好みもあると思いますが、大切な事は高温で火入れを避け、旨味を逃がさない事です。
また、均一に火を通すために、焼く前に室温にしておく必要があります。
冷たい状態で焼き始めると、中まで火を通そうとすると外側に火が入りすぎ硬くなります。
間違えがちな事ですが、焼く時に強火で外側に焼き目をつけるという考え方がありますが、そうする事により、外側の旨味が逃げて硬くなります。
ゆっくりと時間をかけて焼き、最後に焼き目をつける事が、美味しく焼けるコツです。
まとめ
安価な肉は水分が少ない事が多く、加熱すると硬くなりやすいですが、上記のような方法を駆使することで、美味しく焼ける様になります。
熟成肉も一時期流行りましたが、時間と共にタンパク質が分解され、旨味成分のアミノ酸に変わり、柔らかくなり、旨味が増す原理です。
なかなかご家庭でで熟成させるのは難しく、やり方を間違えると、食中毒を起こす可能性もあるので、あまりお勧めできません。
上記の方法で色々と試し、焼き方にこだわれば、美味しくなりますので、是非自分流の方法を見つけてみてください。
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