トマトは夏野菜のイメージが強いですが、実は高温多湿に弱いため、夏以外の方が美味しくなるようです。
ただ、これは露地栽培の場合の場合ですが、ハウス栽培でも、梅雨の時期の湿気や真夏の高温が続くと、ハウス内の管理が難しい為、夏に収穫する農家さんは少ないです。
上記の事から、最近では通年出回りますが、夏が旬とは言えませんね。
それでは、いつが旬と言えるのでしょうか?
トマトの美味しい時期
やはり、8~9月は一年で一番難しい時期でしょう。
この時期はスーパーなどでも、価格が上がってきますね。
ハウス栽培でも、早くても10月頃から収穫が始める農家さんが多いようです。
ただ、北海道産は、梅雨もなく、気候が少し異なる為、夏時期に出回ることが多いです。
一般的には、日差しが強く、気温がそこまで上がらない、4~5月頃が一番美味しい時期と言えるのではないでしょうか。
この時期のトマトは、糖度も高く、身が詰まっています。
フルーツトマトもだいたいこの時期に収穫されます。
フルーツトマトは品種ではなく、糖度が8度以上のトマトを総称したものを指します。
普通のトマトは糖度が4~5度なので、倍以上の糖度があると言うことです。
火を通すのはもったいないので、生食専用と考えた方が良いと思います。
続いて、受粉方法により形状が少し変化してきますので、ご紹介します。
受粉方法による違い
トマトのハウス栽培の際、授粉方法が大きく分けてふたつあります。
- 蜂による受粉
- 人口受粉
まず蜂による受粉ですが、『マルハナバチ』と言うミツバチの仲間を使います。
この蜂は花粉を子どもの餌にする為に、花粉を集めます。
トマトの花を順番に回って花粉を集めると同時に、受粉させていきます。
これが蜂を使った受粉の方法です。
続いて人口受粉ですが、ホルモン剤を多く使います。
花にホルモン剤を吹き付ける方法です。
吹き付けることで、めしべが受粉したと勘違いし、果実がなるそうです。
どちらが楽かと言うと、断然『ハチ』を使った方法で、蜂が勝手に受粉させてくれるので、何もしなくても良いのです。
ホルモン剤を使う場合は、ひとつひとつの花に吹き付けなければならないし、同じ花に吹き付けてしまうと、奇形種が出来たりしてしまうので、とても大変な作業です。
ではなぜそれでもホルモン剤を使うのかと言うと、種が小さくなり過食部分が増えるからです。
トマトの中のゼリー状の部分がほぼなくなるのです。
どちらが良いとは言い切れませんが、農家さんの考え方やこだわりなどで、どちらかを選択します。
これで、トマトを切った時に、蜂か人口受精かが分かって少し楽しくなりますね。
まとめ
夏が旬のイメージが強かったトマトですが、実は夏の時期がトマトにとっては一番厳しい時期でしたね。
ただ、日本の農業の発展は素晴らしいので、今後、高温多湿に強い品種が開発され、夏でも美味しいトマトが出回るかもしれませんね。
農家さんがあってこそ、美味しい料理が作れるわけなので、暑さや寒さにもめげず、作物を作り続けてくれている農家さんへの感謝は、絶対に忘れてはいけませんね!
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