価格も安く、手に入りやすい鶏のむね肉ですが、脂質も少なく、栄養面でも大変優れています。加熱時間が長いとパサついてしまうので、懸念されることもありますが、調理法次第で美味しく健康的に食べられるようになります。
それでは栄養面からご紹介していきます。
むね肉の栄養素
ささみもよく言われますが、ほぼ皮があるかないかの違いです。
ささみは1羽からとれる量が少ないので、希少価値があるため、少し高価になります。
むね肉は安いから美味しくないと言うわけではありません。
栄養面の特徴は、高タンパクで低脂質です。
特にタンパク質の質や含まれている成分が素晴らしいのです。
タンパク質の質
そもそもタンパク質は、髪や筋肉など体を形成する部分の元となるものです。
その他にも生命活動で欠かすことのできない栄養素です。
タンパク質は色々な種類のアミノ酸が組み合わさることで形成されます。
そのため、タンパク質にもものによって偏りがあるのです。
むね肉の優れているポイントは、タンパク質のバランスが良く、必要なアミノ酸がむね肉だけで摂取できてしまう事なのです。
意外と豆腐などのタンパク質には、偏りがあるため、他の食材で補う必要があるのです。
これによりむね肉のタンパク質の質が非常に良いことがわかります。
むね肉だけの栄養素
最近特に注目を浴びている栄養素です。
「イミダゾールペプチド」と呼ばれるものです。
この成分が、疲労回復効果や抗酸化作用があり、「疲れにくい身体」を作るとして脚光を浴びるようになったのです。
さらにこの成分は体だけではなく、精神的な疲れや、認知症予防にも効果があると言われています。
鳥が長い距離を飛べるのもこの効果があるからと言う説もあります。
他にも良質な睡眠を促す効果がある「グリシン」と言うアミノ酸も含まれており、素晴らしいポテンシャルをもった食材だということが理解できたと思います。
これで美味しければ最高の食材ですね。
その為の調理法、下処理の仕方もご紹介します。
調理法
具体的な料理は明記しませんが、どうしたら美味しく調理出来るかについてご説明いたします。
そもそも、なぜむね肉がパサつくかを理解する必要があります。
むね肉には脂質が少ないため、加熱して水分が抜けるとすぐにパサつきます。
そこを補うのが大切なポイントです。
要点をまとめます。
・加熱時間を減らす。
ただ、低温でゆっくり火入れする場合は問題ありません。
火が通ってからさらに過熱していく事がパサついてしまう原因です。
肉を常温に戻してから火入れすることがお勧めです。そうすることにより、中心部と外側の温度差が少なくなり、外側のパサつきを防ぐことができます。
・水分を入れる。
水分が抜ける事を想定して、水に漬けておくことにより、パサつきを防ぐことができます。
5%未満の塩水に漬けておくことにより、水分の流出を防ぎ、旨味を守る事ができます。
この2点を守ればパサつきが少なくなります。
むね肉の味は癖がなくさっぱりしているので、たれは何でも合います。
まとめ
鶏のむね肉に秘められたパワーが素晴らしい事が理解できましたね。
鶏の部位の中でも安価で手に入る食材なので、うまく活用して、美味しく健康的に料理しましょう。
疲れた時にはむね肉を食べましょう!
コメント