【酸味は熱に弱い?】酸味の種類と熱が分解される温度の違い

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料理

よく酢を沸かすと、酸味が抜けてしまうとか、酸味は熱に弱いと聞いたことがあると思いますが、実際のところあまりよく分からない人が多いと思います。

また、トマト煮込みを作ったけれど、酸味が残ってしまいあまり美味しく出来なかった経験ありませんか?

失敗の原因は、おそらく煮込み時間が足りなかったと考えてしまいがちですが、実は違うんです。私自身も何度か失敗したことがありますが、そこから学んだのは、時間ではなく温度だったのです。

そして、酸味の種類によっても全く変わってきてしまう事が分かりました。


今回は、酸味と熱の関係と酸味の種類によってどう料理するべきか、と言うことを説明していきます。
これを理解すると、調味料や食材別に酸味を飛ばして甘味を引き出したり、逆に酸味を飛ばさないで活かす調味料が分かりますのでしっかりと覚えましょう。

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酸味の種類

まずは、調味料や食材の酸味の種類から覚えた方が分かりやすいので代表的なものの説明していきます。
酸味にもいくつか種類があります。

分かりやすく言うと、酢の酸味とトマトの酸味は同じではないですよね?
単純に酸っぱいから同じ成分かと言うと、そうではありません。

それでは調味料や食材の酸味と特徴を紹介します。

酸味の主成分は『酢酸』です。

沸点は118度
そのため、100度で沸騰させても酸味は飛びません。
むしろ先に水分が飛んでしまうため、逆に酸味が増します。

飛ばしたい場合は高温で加熱する必要があります。

トマト

酸味の主成分は『クエン酸』です。

沸点は175度
酢酸よりもさらに熱に強い。

レモンや柑橘系の酸味もクエン酸が主成分です。

白ワイン

酸味の主成分は『リンゴ酸』『クエン酸』などです。

両方熱に強いので、簡単には分解されません。

酸味を飛ばす方法

上記の沸点を見ていただくと分かると思いますが、想像していたよりも高いと感じたと思います。

軽く煮込んだ程度では酸味が飛ばないと言う事です。
ではどうするべきかということですが、先ほど紹介した「酢」「トマト」「白ワイン」で紹介していきます。

はっきり言うと酢の酸味をわざわざ飛ばす必要はありません。

むしろ酢は酸味を活かす調味料なので、酢酸を飛ばさず使うべきです。
逆に酢を使った場合、118度まで温度を上げないように気を付けましょう。

トマト

トマトは加熱する際には酸味を飛ばしたいですね。

長々と煮込んでも水分が抜け、酸味が際立ってしまいます。
ポイントをまとめます。

・フライパンや鍋などに油をひき、加熱します。
ニンニクなども入れて香りをつけても良いですが、175度まで上げないといけないので、焦がさないように気を付けましょう。

温度が上がったら、一気にトマトを入れ、炒めます。
火加減は中火以上にし、温度が下がらないようにしてください。

これでクエン酸は分解されるので、あとはスープなどを入れてお好みで作ってください。

先に水分のあるものを入れてしまうと、温度が上げられないので、先にトマトを炒めると覚えておきましょう。

白ワイン

こちらも酢同様に、酸味を活かした調理法が望まれます。

クエン酸も多く含まれているので、トマトと同じ温度まで上げなくてはなりませんが、同じやり方で作ると、一気に火が上がってしまうので、少し危険です。

簡単には酸味が飛ばず、煮込むと水分が抜け、酸味がさらに増してしまうので、アルコールを飛ばす程度の火入れをし、酸味を活かしましょう。

まとめ

酸味は熱で簡単に飛ぶと考えがちですが、実は熱に強かったと言うことが分かりましたね。

酢や白ワインは飛ばす事よりも、酸味を活かす方法。
トマトは、鍋の温度を175度まで上げて最初に炒め、酸味を飛ばす。

これを理解できたら料理もワンランク上達します。

「バターチキンカレー」もこの要領が使われているので、上手くいかない場合は温度を上げて、ホールトマトを炒める事を心掛けてみましょう。


プロフィール
この記事を書いた人
ryourin

3人の子を持つパパです。
今は会社にぶら下がりながら、それなりに働いてます。
元料理人の知識を活かし、少しでも料理に関心を持ってもらい、料理を楽しんでいただけたらと思います。

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