和食のお店に行くと、~の含め煮と聞く事があると思います。
何となくニュアンスでわかりますが、具体的に何をもって含め煮なのかは意外と分かりませんよね。
今回は、含め煮を説明していきます。
含め煮とは?
簡単に言うと、味のついただし汁に素材を染み込ませるように煮る事です。
方法としては何通りかあります。
- 多めで薄味のだしの中で、長時間味が染み込むように煮る。
- 薄味のだしで軽く煮て、火を止め、地に浸けたまま冷まし、味を染み込ませる。
- 薄味のだしで煮て、地から上げ、食べる直前で再び同じ地で温める。
だいたいこの3通りです。
[1]に関しては説明の通りなのですが、必ず弱火にしないと味が濃くなってしまいます。
この方法は、煮崩れも起きやすく、あまりおすすめはしません。
[2]は一番よく使う方法です。
地につけたまま冷ますことで、味も染み込みます。
[3]の方法は、色をきれいに保ちたい時に使います。
例としてはカボチャなどです。
カボチャは[2]の方法で作る事が多いのですが、見栄えを良くするためには、[3]の方法がお勧めです。
続いて、例をあげて説明します。
高野豆腐の含め煮
そもそも高野豆腐とは、豆腐を冷凍し、その後乾燥させた保存食です。
含め煮には良く使われる食材です。
また、もともと味があまりなく、スポンジのような状態のため、味を含みやすいのが特徴です。
それでは作り方です。
- 高野豆腐を水で戻す。
高野豆腐をボウルなどに入れ、しっかり浸かるまで水を入れます。
さわってみて、芯が残らないくらい柔らかくなったら水から上げます。
水を軽くしぼってください。あまり強くやりすぎると、破けてしまいます。 - 出汁で炊く。
お好みにもよりますが、
だし15:薄口醬油1:みりん1
を鍋に合わせておき、高野豆腐を入れます。
ひと煮立ちしたら、火を止め、冷まします。 - 完成。
一度冷ましたら、お好みのサイズに切り、地と一緒に温めたら完成です。
冷たいままでも問題ありません。
それは用途によって使い分けてください。
以上です。
非常に簡単なのですが、これだけでは少し寂しいので、これを使い炊き合わせなどにします。
炊き合わせの考え方は、別々の鍋で炊いた素材を合わせて盛る事なので、根菜などと合わせると、本格的になりますね。
まとめ
含め煮と聞くと、少し難しく感じてしまいますが、ある程度慣れている方でしたら、すでに行っていた調理法であったりします。
下茹での考え方や味の入る仕組みを理解出来ていれば、難しいことではありません。
ただ、基本となるだしがちゃんと美味しくとれないと、薄味で作るので、出来上がりが美味しく感じられません。
煮物についてはこちらを参照にしてください。

だしについてはこちら

基本がわかれば、応用は自分次第で簡単に出来るようになります。
基本を掘り下げる事も、料理上達への道です。
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